





みんなのうた「いのちの記憶」メイキング第2回 「土の時代」
〇土塊(つちくれ)の生き物たちの誕生~巨人
繋がった土塊の生き物たちが手を離し、誕生の踊りを踊るシーンは、ガラスの上で半立体で撮りました。アニメーター〈夏川憲介〉があらかじめ踊りの動画を描いたものをガイドに、造形〈もち川幸範〉が、その動画の枚数分だけコルク粘土で造形しました。ちょっと臭い(写真1)
それらをガラスの上に置いて真俯瞰から撮影するのです。この手法はあえてイラスト的に見せるのと、キャラクターがジャンプなどを多用する場合に向いています。でもガラスが粘土や指紋で汚れたり、ほこりが付着するので細目に拭かなければならないのが欠点です。(写真2)
いよいよ生粘土のメタモルフォーゼのアニメーションです。これはギミックなど無しで、成形しては撮るの連続です。〈花が枯れて鳥になる〉〈生き物たちが合体する〉〈巨人がどんどん大きくなる〉合計で18秒分の動きを撮らなければなりません。1秒につき15枚の動画を撮るので18秒で270枚。1枚の動きを粘土成形するのに約15分として、全体で68時間かかったでしょうか。しかも写真のようにカメラが迫っているので、体を捻じったままでの細かい成形作業になります。時には夏川の意識は飛んで指先だけが動いている状態の時もあり、アニメーターの気迫を感じるシーンでした。で、体操が何より~。もち川さん引っ張ってあげて~(写真3,4、5)
※次回のメイキングは第3回「雲の時代」です
潮永