





6/26 いすのまちのコッシーDVD「ひとりぼっちのコッシー」発売記念特集
いすのまち絵画展 夏川憲介(アニメ演出)
「いすのまち」には、所々に手描きの絵も出てきます。小物として壁に飾られていたり、イメージシーンに象徴的に出て来たり。でも背景に小さく映っているだけだったり、一瞬で終わってしまったりで、なにが描かれていたのかよくわからない場合もあるかと思います。動画の中に登場するわけですから仕方が無いのですが、たまにはじっくりご覧いただくのも面白いのではないかと思いまして、いくつかをご紹介します。
意外と、ちゃんと描いてあるんです。
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「散歩、白い帽子の少女イス」(上段 左)
タイトルは今、つけました。
クロード・モネ風にしようとして、なんか失敗・・・。チョビさんのお店に飾られていますが、実は町長室にも同じ絵が。きっと複製品がたくさん売っているんです。
「ひとりぼっちのコッシー」のジャケットにも写っています。
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「農道を歩くイス」(上段 右)
タイトルは今、つけ(以下略)。
印象派の絵を元にして、パロディとして描いたはずなのですが、元の絵が思い出せず…。でもわりと「それっぽい」ので、気に入っています。
これも「ひとりぼっちのコッシー」のジャケットにも写っていますね。見切れていますが。
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「セカイをマモル ~HERO~」(中段 左)
タイトルは今、(以下略)。
仮名やアルファベットをゴチャマゼで書くと、なんかちょっと中2臭がします。「きがするりろん」で、チョコンのイメージとして出てきます(設定上は、ステージのホリゾントに映写されている態です)。
チョコンのなかでの、理想化された自画像。足も太くてたくましいし、苦手な犬も相棒として従えています。
アメコミ風にしたかったのですが、結局はいつものタッチに。
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「ピラミッドの崩壊、絆の瓦解」(中段 右)
タイトルは(以下略)。
「ドッコラショやめました」で、ショーゾーがぬけて技に失敗する兄弟の背景に現れます。ほんとは崩壊していないピラミッドとセットじゃないと意味をなさないのですが、絵としてはこちらの方が面白いので、単品でご紹介。
少年マンガって、技を出す時に技の名前を叫ぶじゃないですか。で、技名に動物の名前が入ってたら、背景に出てくるじゃないですか。狼牙風風拳!とか。それを立体アニメでやりたかったのです。
このシーンで「おれたち、3兄弟!」と言おうとして詰まり、「おれたち、ンン…兄弟!」と叫ぶドッチとコラジが可笑しくて好きです。律儀ですよね、彼ら。嘘を言わないというか。
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「四月の午後、クックロビンを追ってギムナジウムを抜け出した僕らは」(下段 左)
タイト(以下略)。
デテコイス「スミレさん」で、スミレさんのポエムに合わせて背景に登場します。タイトルでわかる人にはわかると思うのですが、昔の少女マンガ風にしたかったのですが、描けませんでした!なのでPainterというソフトの「スーラタッチ」というツールを使い、点描で誤摩化しました!
スミレさんって、萩尾望都や竹宮恵子や大島弓子が好きそうだな…という妄想が発端です。僕は「ポーの一族」が大好きです。
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「野生の叫び −キリンって鳴くんだっけ?−」(下段 右)
タ(以下略)。
ごめんなさい、これだけ番外編で、今回のDVDからじゃないです。大好評発売中!「みずうみのひみつ」に収録の、デテコイス「ドッコラショさんきょうだい」からご紹介です。
新技「キリン」を繰り出す際の背景画なんですが、効果音が秀逸で、某ミュージカル風の「アーーッ」というスキャット?が入るんです。それがもう個人的にはツボでして。よくぞこの音をつけてくれました!と思いましたね。サウンドディレクションの潮永さんに感謝です。
いすのまち用に描く絵は基本デジタルペイントなのですが、これは紙に絵の具で描いています。時間があれば、基本はそうしたいんですが…。原画がデータというのは、何となく寂しいんですよね。
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というわけで、いすのまちに登場する絵をご紹介してみました。
これからも絵は割と頻繁に登場しますので、また機会を見てご紹介したいと思います。